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まつげのメカニズムを知る-毛周期について-

まつげエクステ施術者の健康を考える-眼精疲労-


まつげのメカニズムを知ることで、来店されるお客様の不安を取り除き、よりまつげエクステの魅力を効果的にお伝えすることができます。今回のテーマは、まつげエクステの持続期間に大きく影響するまつげの「毛周期」についてです。

まつげについて

まつげは目を外敵から保護する為にあり、ほこりなどが角膜や結膜へ侵入するのを防ぎます。日本人の場合まつげの長さは、約5~10mm前後で、本数については個人差がありますが、およそ上まつげ約100~150本、下まつ毛がその半分程度です。一般的に1日に5本前後自然に抜け落ち、約0.1~0.18mm成長します。
まつ毛の成長が最も活発になるのは、PM10:00~AM2:00の間で、成長ホルモンの分泌が盛んな時間帯と合致します。この時間に栄養を与え、十分に睡眠を取ると、まつ毛の再生・成長を促進することができます。

まつげの毛周期サイクルについて

まつ毛は、生えはじめ(成長初期)・伸びる時期(成長期)・成長が止まる時期(退行期)・抜け落ちてから発毛までの準備段階に入る時期(休止期)を1サイクルとする毛周期を繰り返しています。

まつげの毛周期サイクルについて

1.成長初期
皮膚の中で成長が始まる時期。毛が細くて弱くコシもない状態です。これからどんどん太く長くなっていきます。成長を妨げてしまう為、まつげエクステの装着は避けるべき時期です。
2.成長期
成長初期から皮膚表面へ出たあと、更に太く伸びて行く時期。コシも出できます。まだまつげが短いこの時期にエクステを装着すると2~3週間でエクステのデザインが変わってしまう可能性があるため、まつげエクステの装着は慎重に選択すべき時期です。
3.退行期
まつげの成長が止まる時期。成長期の終わりから退行期が始まる時期が、エクステを装着するのに最適な時期であると考えられます。
4,休止期
毛が抜け落ち、次の毛が生えるまでの準備段階の時期。この時期の毛にエクステを装着してしまうと持続期間を保つことができず、早期に取れてしまうため避けるべき時期です。

※頭髪の場合、毛周期は3~6年のサイクルですが、まつ毛の毛周期は3週間~4ヶ月のサイクルと非常に短いことから、まつ毛は頭髪のように伸び続けずに、一定の長さが保たれています。

まつげの毛周期とエクステンションの関係

まつげエクステを装着する時には、毛周期に注意しなければなりません。
休止期に入ると、髪の毛と同様にまつげはある日、自然に抜けます(自然脱毛という)。抜ける時期が近づいている毛にエクステを装着すると、 エクステの知識があまりないお客様にとっては「エクステをしたからまつげが抜けた・・・?」「昨日つけたばかりなのにもう取れてしまった・・・?」 とサロン様にマイナスイメージを与えかねません。人間の体のごく自然なサイクルであるのにもかかわらず、お客様をその様なお気持ちにしてしまうのはサロンとしては避けたい所です。
また、まれにまつげエクステをオフにした際、「全体的にまつげが短くなった、もしくは少なくなった」と感じることがあります。
それはちょうど、まつげが休止期や成長初期に入り、生え変わりの時期であることが原因かもしれません。また、ホルモンバランスの乱れや、ストレスなどで、毛周期は長くなったり短くなったりします。毛が抜けている箇所が多い場合はストレスなどの体調不良が原因の可能性があります。
◆成長期のまつげには
前章でもご説明した様に、成長期のまつげにエクステンションを装着すると、2~3週間後のリペアの時に根元部分が数ミリ伸びているのがわかります。しっかり成長しているのだとわかる半面、エクステンションが垂れ下がってきたり、装着時のデザインが乱れていたり、あまり良い状態とはいえません。出来る限り、成長過程の短い毛には装着せずに、長く伸びている、まつげを見つけるのもポイントです。

根元部分が伸びてきてエクステが浮いている様子

◆休止期のまつげには
休止期のまつげが、いつ抜けるかはお客様ご本人にもわかりません。髪の毛も自然に抜ける様に、休止期のまつげは触るだけで抜ける事もあります。エクステンション施術前にまつげに優しく力を加える事でもうすぐ抜ける予定のまつげが負担なく取り除く事ができ、エクステンションが早々に外れた!という事態を減らすことができます

休止期を判別

最後に

毛周期について理解していれば、長持ちするエクステンションと早く取れるエクステンションがある事をお客様に事前にご説明することができ、万一、次の日に自然脱毛でエクステと一緒に自まつげが抜け落ちたとしても、ご納得・ご安心して頂ける状況を築くことができます。さらには、ひと手間をかけることで、数日後に抜けるまつげへの装着を避ける事も可能になります。

(監修:眼科専門医 医学博士 廣辻徳彦先生)

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