まつげエクステ技術者養成基礎講座8.0
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流行性結膜炎とは型違いのアデノウイルスによって起こる結膜炎です。夏かぜとして流行り、結膜炎の症状だけでなくのどの痛みや39度前後の熱が出て、時には吐き気がしたり下痢をすることもあります。潜伏期間や経過などは流行性結膜炎と似ており、1週間ぐらいで治ります。結膜炎の症状が治っても、数週間ぐらいは便にウイルスが排出されます。プールで感染することがあるので「プール熱」とも呼ばれます。流行性結膜炎と良く似ていますが、他のウイルス(エンテロウイルスやコクサッキーウイルス)が原因です。症状はやや軽めで、角膜が濁ることもありません。特徴は、白目部分から出血(結膜下出血)することですが、最近は出血も少なくなっています。潜伏期間は1日前後で、ほとんどの場合は両目に発症し、発病してから1週間ほどで自然に治ります。72②細菌性結膜炎非感染性結膜炎b ) 咽頭結膜熱(プール熱)c ) 出血性結膜炎●ウイルス性結膜炎の治療法ウイルスを直接退治する特効薬がないため、体内でウイルスに対する抗体が作られ、自然に治るのを待つことになります。補助的なものとして、炎症を抑え細菌との混合感染を防ぐ目薬を使用します。その他、症状によっては眼軟膏を併用することがあります。●ウイルス性の結膜炎に感染したらウイルス性の結膜炎は、目に触れた手、目ヤニ、涙などを介して感染するため、まわりの人にうつさないよう予防することが大切です。・ 目に触れたり擦ったりしない。・ 流水と石鹸で手をよく洗う。・ タオルやハンカチなど目に触れるものは共有しない。・ 目ヤニや涙は、ティッシュペーパーなど使い捨てのもので拭いてすぐに捨てる。・ お風呂は最後に入り、湯船の湯は毎回変える。感染の恐れがある期間は、流行性結膜炎や咽頭結膜熱では発病から約1~2週間、急性出血性結膜炎では約3~4日です。周囲への感染を防ぐためになるべく仕事を休み、自宅療養するのが望ましいです。細菌に感染することによって起こる結膜炎です。原因となる細菌はいろいろありますが、ブドウ球菌、インフルエンザ菌、肺炎球菌などが主な病原菌です。症状は、結膜の充血、目の異物感、目ヤニが出るなどがあり、目ヤニは、黄色くべったりと粘り気があるのが特徴です。体が弱っている時に感染しやすく、人から感染することはあまりないと言われています。特別な耐性菌が原因でない限りは抗生物質の目薬が効果的で、数日から1週間程度点眼すれば症状が改善して治ります。●アレルギー性結膜炎人には感染せず、アレルギー反応によって起こる結膜炎です。症状は、目のかゆみが一番の特徴で、他にも充血、目ヤニ、涙目、まぶたの腫れなどを生じます。アレルギー性結膜炎には、花粉症のように一定の季節限定で発症するものと、ダニやハウスダストなどが原因で季節に関係なく発症する通年性のものがあります。また、結膜だけでなく角膜にも炎症や潰瘍がおこる春季カタルやアトピー性角結膜炎など、難治療の病気も含まれています。

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