この他にも原因は複数ありますが、コンタクトレンズの使用はドライアイの症状を悪化させることが多いので要注意です。また、ドライアイの症状が強い人の中には「シェーグレン症候群」という全身疾患がかくれている場合もありますので、異常があればなるべく早く眼科医の診察を受けましょう。人工涙液と呼ばれるドライアイ用の目薬を点眼し目の潤いを保ちます。眼薬に含まれている防腐剤が角膜に悪い影響を与える場合があるので、防腐剤の含まれていない点眼薬を使用することが大切です。軽いドライアイであればこの点眼薬だけで改善します。この他症状に応じた治療法があり、素人の判断で目薬を常用していると悪化することもありますので、眼科医に相談しましょう。・日常の生活で「意識的にまばたきをすること」を心がけましょう。まばたきをすることで新しい涙が供給され、目が保護されます。・コンタクトレンズを装用しているときや、ドライアイのような症状を感じるときは、予防のために人工涙液の点眼薬を使用することも効果的です。・パソコンなどのモニターに照明などの光を反射させないようにしましょう。モニターに光が映り込むと画面が見えづらくなり、じっと凝視する状態になるためまばたきの回数が減少します。文字が小さい場合も同様です。・上方を見ることで自然にまぶたが大きく開き、涙の蒸発が早くなります。パソコンなどのモニターは、目の位置よりも少し下方に置きましょう。・照明とモニターの明るさを適度に調整しましょう。室内の照明とモニターの明るさが極端に違う場合、目にストレスを与えてしまい目が疲れやすくなります。・パソコン、車の運転、手芸などの細かな作業は目に負担をかけます。定期的に目を休めるようにしましょう。だいたい1時間に10分間が目安とされます。その間に、目を閉じてマッサージをすると効果的です。・ドライヤーやエアコンの風が直接顔にあたると目はすぐ乾燥してしまいますので、風向きには注意しましょう。また、送風口の近くでの作業はやめましょう。部屋が乾燥している場合は加湿器などで加湿しましょう。蒸しタオルなどで目を温めて休ませる(保湿効果もある)のも有効です。・コンタクトレンズを使用していて、目がゴロゴロする、充血する、痛い、などの症状が出た場合は、ドライアイの可能性があります。できればコンタクトレンズの装着は止めた方が良いでしょう。それでも使用したい方は、十分な注意とケアが必要ですので、眼科医に相談してください。68ドライアイの治療 ― ドライアイ用の目薬を点眼する。予防と対策
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