まつげエクステンションの施術には、様々な道具(器具)を使用します。トラブルや感染症などの原因にならないよう、タオル(リネン)や道具(器具)は顧客ごとに「消毒済み」のものに取り換えます。正しい消毒法を理解し日々のサロンワークに取り入れる必要があります。●理学的消毒法(物理的消毒法)紫外線、煮沸、蒸気などを用いて、病原微生物などを死滅させる消毒方法。Ⓐ紫外線紫外線消毒器を用いて、消毒の必要な部分に1㎠あたり85マイクロワット以上の紫外線があたるようにして、20分以上照射する。Ⓑ煮沸沸騰した熱湯によって消毒を行う。消毒するものが煮沸する容器の水中に沈んでいる状態で、沸騰してから2分間以上煮沸する。Ⓒ蒸気蒸し器に水を入れ過熱して使用する。80℃をこえる蒸気に10分間以上触れさせる。●化学的消毒法Ⓓエタノールによる消毒76.9v/v%~81.4v/v%エタノール液(消毒用エタノール)を含ませた綿もしくはガーゼで器具表面を拭く。Ⓔ次亜塩素酸ナトリウムによる消毒0.01%~0.1%次亜塩素酸ナトリウム液(有効塩素濃度100~1,000ppm)中に10分間以上浸する。その後洗浄し乾燥させる。Ⓕ逆性石ケン液による消毒0.1%~0.2%逆性石ケン液(塩化ベンザルコニウムまたは塩化ベンゼトニウム)中に10分間以上浸する。その後洗浄し乾燥させる。Ⓖグルコン酸クロルヘキシジンによる消毒0.05%グルコン酸クロルヘキシジン液中に10分間以上浸する。その後洗浄し乾燥させる。Ⓗ両性界面活性剤による消毒0.1%~0.2%両性界面活性剤液(塩酸アルキルポリアミノエチルグリシンまたは塩酸アルキルジアミノエチルグリシン)中に10分間以上浸する。その後洗浄し乾燥させる。■消毒とは「消毒」とは、生存している微生物を殺菌または減少させ、感染を予防する処置法のことを指します。非病原菌、ウィルス、細菌芽胞の不活化は問いません。即ち、必ずしも微生物をすべて殺滅したり除去するものではありません。消毒の方法は、物理的消毒(加熱,紫外線,放射線)と化学的消毒(消毒薬)に分類されます。処置に際しては消毒の対象となる微生物の種類や、道具(器具)、毒性、消毒の目的などを考慮しなければなりません。48◆器具の消毒について/消毒法の種類
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