正常なグルー(例)慎重な施術とアフターケア説明書の活用完全に硬化できず表面がネバネバしている分離したグルーが硬化した状態ホルムアルデヒドは住居や自然界に広く存在する物質で、一般的にはシックハウス症候群の原因となる物質のひとつとして知られています。濃度によっては皮膚や粘膜に対して刺激を及ぼすことから、化粧品に使用することはできません。また、皮膚に直接触れる家庭用品の肌着、つけまつげの接着剤などには、発生量75ppmまで(「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」より)という数値基準が設けられています。ホルムアルデヒドは、グルーが増粘硬化していく過程で揮発物質としてごく微量発生します。また、グルーが硬化した後も発生する場合があります。皮膚に直接触れるものではないまつげエクステ専用グルーにおいても、安全性を高めるためには、ホルムアルデヒド試験に合格しているものを使用しなければなりません。但し、試験に合格しているものであっても、使用適合しない方もいます。例えば、化学物質に過敏な体質の方は「くしゃみ・鼻水・かゆみ」などの花粉症と同じような症状を引き起こすことがあります。ホルムアルデヒドに対して過敏体質の方には施術できないことを知っておかなければなりません。グルーは、知識を有したプロ向けの特殊な道具であることを認識し、プロを目指す練習生はその指導の下で使用することが求められます。※松風のグルーはMATSUREN自主基準をクリアしています。(ホルムアルデヒド試験及びヒト皮膚一次刺激性試験)※グルーが増粘硬化していく際に生成されるごく微量の揮発物質は主にホルムアルデヒドではなく、シアノアクリレート(シアノアクリレートモノマー/ポリマー)そのものです。グルーが劣化すると普段より増粘したり、容器を手で振っても混ざらずに分離した状態になります。また、持続力低下の原因にもなります。まぶた周辺は、皮膚の中で最も薄く、刺激に対して敏感に反応します。また、グルーの使用は粘膜付近で行うため慎重に施術を行う必要があります。施術時の基本ルールを正しく守り、施術によるリスク(万一の危険)をいかに回避するかを常に考え続けましょう。例1) 顧客のおでこの上にグルーや人工毛を乗せて施術しない例2) 顧客の顔の周辺に道具を置いて施術しない例3) 目元保護テープの上でグルーの量を調節しない施術者は、持続性を高めるためにグルーの接着効果に頼りがちですが、刺激性の問題や施術者・施術空間との相性などの問題を考慮して慎重に扱う必要があります。持続性を高めるには様々なアプローチがあることを認識して、その知識や技術を身に着けましょう。例えば、洗顔はお湯よりも水を使用し、クレンジングはまつげエクステメーカーが推奨するマツエク対応クレンジングを使用するなど、アフターケアを顧客に実践していただくことにより持続性を高めることが可能となります。アフターケア説明書を活用して顧客の実践を後押ししましょう。16ホルムアルデヒドについて硬化したグルーの画像劣化Key Points
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