2015年10月 店長それ違反じゃないですか?!
2015年10月28日
三本松です。
10月と言えば年末年始の準備やら11月の決算やらで何かと忙しい時期・・・なのに通院に時間をとられるイマイチ不健康な三本松です。
生まれて初めて全身麻酔からの内視鏡検査を受けました。
「史上初!」です。 正しくは三本松史上初です。
時折退屈する時間があったので美容サロン広告(フリーペーパーやWEB)や同業者のホームページなどを見ていました。
根拠の不明瞭な「最高級」「世界初(日本初)」が前にも増して表現されていることに気づきました。
もし、
1.「何をもって最高級としているのですか?」
2.「何をもって世界初と証明できるのですか?」
と
質問されると答えるのが困難になるのではないのかと思いながら見ていました。
美容室の広告には「最高級」が出回りすぎていて、「高級」と書いているサロンはワンランク下なのかなと思ってしまうほど・・・。
中には「当店メニューの中で最高級」という補足を記載しているところもありました。これは一応根拠ですから、恐らく景品表示法についての知識をお持ちのマーケティング担当者が在籍されているのでしょう。化粧品業界の製造や販売に携わっている人は旧薬事法や景表法には詳しいですからそういう人たちには好印象かもしれません。
世界初や最高級というのは根拠がなくてもいいというつもりは毛頭ありませんが、医薬品的効果効能を訴求して化粧品やサプリメントと売っているとなると話は別です。
化粧品においては、まつ毛の場合は育毛剤と思われる表現や医薬品的効果効能を見かけます。
まつげ美容液(化粧品)で、表現してはいけないと考えられる事例
「この美容液は細胞レベルで育毛を促進・・・」
「まぶたにつけると抗酸化作用があり、皮膚を美しく蘇らせる」
「まつ毛が伸びる。生える。」
生えるはダメだけど「栄える」とか「映える」ならいいのではないかとか、考え方は色々あります。
低ロットOEM製造受託事業者の増加により、最近はサロンオリジナルの化粧品やサプリメントなどが前より販売しやすくなりました。
誰でも自分が企画した製品はいいと思っているのであることないこと言いたくなる気持ちはわからないでもありません。しかし、あまり暑くなって過剰な表現をするとお客様を減らしてしまう信頼低下につながりかねないので注意が必要です。
また、違反した文章で広告やパンフレットなどに掲載すると、突然薬務課から電話が入って改善回収などの指導をされていまうことがあります。
せっかく印刷したPOPやパンフレットは廃棄です。
また、万一製品に違反表示がされている場合は最悪は廃棄か軽くても工場でラベル貼り直しなどのリメイクをすることになります。
※現実的には発売された書籍(フリーペーパーなど)は回収など不可能に近いです。
よく「これを飲むだけで痩せる」というサプリメントを目にすることがあります。
しかし、大抵の場合「これを飲むだけで痩せる」と思わせているだけで、実際にはそういう違法なことは書いていないのがほとんどです。
ルテインやブルーベリーなんかもそうです。
製品には目がよくなるとは書いていません。
関節技を使っています「パソコンをよく見る方」とか・・・。
グルコサミンやコンドロイチンも「階段の昇り降りがツライ方」とか・・・。
認可された薬ではないわけですから、薬のような明確な効果効能を言えないわけです。だから違反にはならない程度の表現(間接的表現)を考え、それに効果があると思わせるようなキャッチコピーを作り上げるということになっているのが実情です。しかし、法律は「そう思わせるだけで違反」なので注意しましょう。
この数日、計2時間程度で・・・
旧薬事法違反、景表法違反(優良誤認・有利誤認)じゃないのかな?と思う広告表現を多数目撃しました。
「思うだけ」ですので薬務課に報告するようなことはしませんが、自社製品を発売しているサロンの方は今一度自社製品に医薬品的効果効能を標榜して販売していないか確認をお願いします。
化粧品やサプリメントはとくに注意が必要です!
たいていの場合、作っている工場が景表法や旧薬事法の違反を認めないので製品ラベルには違反表現が記載されていません。
問題はそれを売るときのパンフレットやホームページや広告媒体などです。
店内のPOPや口頭での説明などは発見されにくいものの、もし関連法規に詳しいお客様にいたら残念な結果になります。
松風公認資格保持者が在籍するサロンの方、もしお店で販売されている表現が問題ないかどうか気になられるようでしたら「最寄りの都道府県庁の薬務課にご相談(電話アポ→行く)ください」どうぞ今一度ご確認ください。
公認資格と言えば・・・
先日、松風公認トレーナー主催第一回の試験が岐阜美容専門学校にて開催されました。ちなみに世界初です(笑)
美容学校生向けの試験開催は今回が初回ということもあり、私も試験官として参加させていただきました。学生さん達の勉強用資料はボロボロで、熱心に勉強されたであろう様子がうかがえました。
試験前に簡単な過去問題をもとにディスカッションにおいても、どの問題を投げかけてもマニュアル通りの答えが返ってくることには驚きました。まるで専門スクールの試験対策コースでも受験されたかの如く・・・ビックリです。
試験に合格すれば知識は完璧ということではありませんが、ここで得られた知識は今後の安心安全な技術習得に役立つに違いありません。
こういったメーカー独自の試験というのは学校では滅多に開催できないはずなので学校によって授業の内容も変わってくるでしょう。必然的に卒業生の知識差も生まれると思います。しかし、つい最近までは授業で教えられてなかったわけですから数年前と比べると激変です。
教育センターの教科書が出来てから実質2年、
美容学校でマツエクを学んでプロになる人が登場する。
新たな時代の幕開けです。
美容業界はすでに、少子高齢化に起因する課題に直面しつつあります。美容学校を卒業してくる少数精鋭から逆指名される時代でもある。すでにそういう雰囲気が漂っています。
いい加減
な事業者は論外ですが、生徒・学校側が事業者を選ぶ時代が始まっています。関連法規の順守はもちろんブラック企業とか言われないようにちゃんとやらないと・・・求人出しても誰も来てくれなくなりかねません。
以上、松風にとって他人ごとではないお話でした。
For GBC
未来のことはわかりませんが、いつかまたお会いできる日を楽しみにしています。ありがとうございました。