リムーブ(意味:取り去る/取り外す)は2つの視点で理解しよう!
2019年6月19日
マーケティング担当 兼 ラグビー担当 の宮本です。
リムーブという言葉を聞くと、”リムーバーを使ってエクステを外す”ことが真っ先に想像されます。ただ、まつげエクステにおける広義のリムーブは、次の2つのカテゴリに分類されると考えます。
①「固まったグルーを溶かす」
例:グルーを柔らかいクリーム状に溶かす溶剤を塗布する
②「衝撃や力を加えて破壊する」
例:力を加えて剥離させたりこすったりする
その上で、5年程前に遡りまして、サロンで施術サービスを受けている美容ライターの方から、素朴な疑問としてお問い合わせを頂戴しましたので、ご紹介します。(松風公認試験を受験頂いたことがある施術者の方からすると、当たり前の基礎知識と思われそうですが、ご了承ください)
【固まったグルーは、リムーバーでなぜ取れるの?】
一般論として、私共の見解は次の通りです。(※注 化学的な知見からの解説だとわかりにくくなる可能性があるので、噛み砕いた内容にしています)
まつげエクステをオフする際は専用のリムーバーを使用しますが、まつげにグルーで接着されたエクステがリムーバーでオフできる理由はいくつかあります。
1.リムーバーが硬化したグルーを溶かす。
2.リムーバーが硬化したグルーに浸透して破壊する。
1.リムーバーが硬化したグルーを溶かす。
硬化したグルーを「溶質(=硬化物)」といい、リムーバーを「溶媒(=溶液)」といいます。そして、硬化したグルーがリムーバーに溶けることを「溶解」といいます。「硬化物」と「溶液」には相性(溶解するという意味での相性)があります。
例えば、「硬化物(グルー)」 × 「溶媒(水)」 だと、相性が良くありません。
⇒水の場合、溶質を含有していないので溶媒になります。
一方で、「硬化物(グルー)」 × 「溶液(リムーバー)」 だと、相性が良くなります。
身近なもので例えると、マニキュアと除光液の関係と同じです。「硬化物」が乾いたマニキュアで、「溶液」が除光液です。
2.リムーバーが硬化したグルーに浸透して破壊する。
破壊するという言葉は大げさに聞こえてしまうかもしれませんが、分子のレベルの小さな世界の話です。硬化したグルーは、ポーラス状(多孔質)になっています。
身近なもので例えると、スポンジのようなスキマがたくさんあります。リムーバーは、このスキマに浸透しながら溶かしていきます。硬化したグルーは、分子レベルでは鎖状で絡まっているので、この鎖状の絡まっている部分等が破壊されていき、接着が維持できなくなります。
実際の施術において、グルーが毛に残っているのにオフできることがありますが、その理由がこれです。
それでは、また次回。